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健康診断で異常を指摘された方へ

健康診断で異常を指摘された方へ|結果の見方・再検査・受診の目安|福岡市早良区

更新: 公開:

「要再検査」「要精密検査」と書かれた健診結果を前に、何から始めればよいか迷っていませんか。健診で見つかる高血圧、血糖や脂質の異常、腎機能の低下などは、自覚症状がないまま続くことがあります[1]。

異常を指摘されても、すぐに病気が確定したり、薬が必要になったりするとは限りません。まずは結果の「判定」と「受診時期」を確認しましょう。下の表をお手元の結果と見比べて、次の受診に役立ててください[1]。

【この記事の要点】

  • 健診の異常は病気の確定とは限りません。判定、数値、過去の結果を確認します。
  • 「要精密検査」「要治療」は、症状がなくても翌年を待たずに受診しましょう。
  • 迷ったときはまず内科へ。健診結果、過去の結果、お薬手帳をお持ちください。
  • 強い胸の痛み、急な息苦しさ、麻痺や意識の異常がある場合は、救急要請が必要です。

この記事を書いた医師

うらマイハートクリニック院長 浦 祐次郎

(循環器専門医・総合内科専門医・TAVI実施医/指導医・心血管インターベンション治療学会認定医・SHD心エコー図認証医・心臓リハビリテーション指導士)

循環器専門医
院長 浦 祐次郎から一言
「いくつも項目に印がついていて、どこから相談すればよいか分かりません」。そんなときは、結果をそのままお持ちください。今すぐ確認したい項目と経過をみる項目を整理し、次に何をすればよいかを具体的にお伝えします。

要再検査・要精密検査はいつ受診すればよいですか

施設によって判定の文字や区分が違います。A、B、Cなどの文字だけで判断せず、説明文と受診時期の指定を確認してください[1]。

結果の判定 どのような意味? 次にすること
経過観察 変化をみながら確認する 生活の見直しと次の検査時期を確認
要再検査 異常が続くか再度調べる 指定された時期に再検査を受ける
要精密検査 原因・病気の有無を調べる 受診先に相談し、詳しい検査を受ける
要治療 治療の開始や見直しを相談 受診する。通院中なら主治医へ相談

「1か月以内に受診」「3か月後に再検査」などの指定があれば、その予定に沿って受診します。時期が分からない場合は健診施設や医療機関へ相談してください。「要精密検査」「要治療」の方は、症状がなくても翌年の健診まで待たず、受診の予定を立てましょう[1]。

特に早めに医療機関で確認したい数値

次は、生活の見直しだけで様子をみず、早めに相談したい結果の例です[1]。

項目 早めに相談したい結果の例
血圧 上の血圧160mmHg以上、または下の血圧100mmHg以上
空腹時血糖 126mg/dL以上
HbA1c 6.5%以上
LDLコレステロール 180mg/dL以上
中性脂肪 500mg/dL以上

これらは受診を考える目安です。病気の確定や薬の必要性、治療で目指す数値を一律に決めるものではありません。表より低い値でも、判定や持病、症状によって受診が必要です[1]。

症状があるときは、健診の予約日を待たないでください

胸の痛みや息切れ、強いだるさ、むくみ、目で見て分かる血尿などがあれば、判定が軽くても受診してください。健診が正常でも、その後に出た症状の原因までは判断できません。

次のような症状が急に出た場合は、救急要請してください[2]。

  • 冷や汗を伴う強い胸の痛み、安静にしていても強い息苦しさ
  • 突然の手足の麻痺、ろれつが回らない、意識がもうろうとしている

何科にかかればよいでしょうか

受診先に迷う場合や、複数の項目を指摘された場合は、まず内科で相談できます。すでに通院中の方は、かかりつけ医に健診結果を見せてください。

指摘された項目 相談する診療科 主な確認・検査の例
血圧が高い 内科・循環器内科 血圧を測り直し、家庭血圧や持病、服薬を確認[1]。
血糖・HbA1cが高い 内科・糖尿病内科など 空腹時か食後かを確認し、必要に応じて再度採血[3]。
コレステロール・中性脂肪が高い 内科 脂質の数値、持病、喫煙、家族歴などを確認[4]。
尿タンパク・尿潜血、腎機能の異常 内科・腎臓内科
必要に応じて泌尿器科
尿検査、血液検査、過去の腎機能との比較など[5]。
肝機能の数値が高い 内科・消化器内科 血液検査、飲酒量・服薬の確認、腹部エコーなど[6]。
貧血 内科 血液検査で原因を確認。出血が疑われれば追加の検査[7]。
心電図異常・心臓が大きい 内科・循環器内科 症状や所見名を確認。心電図、心エコーなど[8]。
胸部X線の影・肺結節 内科・呼吸器内科 過去の画像との比較、必要に応じて胸部CT[9]。
便潜血陽性 内科・消化器内科 一般には大腸内視鏡による精密検査[10]。

すべての検査を全員に行うわけではありません。結果や症状に合わせて選びます。特定の診療科への紹介状や精密検査の案内がある場合は、その指示を確認し、受診時に一緒にお持ちください。

健診の基準値と、ご自身の治療目標は異なることがあります

「健診では高いと言われなかったのに、主治医にはもっと下げましょうと言われました」。反対に、「健診では異常の印がついたのに、薬を増やさなくてよいと言われました」という方もいます。健診の判定と、通院先で決める治療目標は、目的が違うためです[1],[4]。

健診の判定は、共通の基準を使って、詳しく調べる必要があるかどうかを見分けるためのものです。一方、治療の目標は、その方が今後どのような病気を起こしやすいか、すでに起こした病気の再発を防ぐために、どこまで数値を下げる必要があるかを考えて決めます[1],[4]。

結果の数字を見るときは、「健診で受診を勧める目安」と「自分が治療で目指す数値」を分けて確認しましょう。これまでにかかった病気、年齢、喫煙、血圧、糖尿病や腎臓病、家族歴などによって、目標は変わります[4]。

LDLコレステロールは、持病によって目標が変わります

LDLコレステロールは、一般に「悪玉コレステロール」と呼ばれます。日本の診断基準では140mg/dL以上を高LDLコレステロール血症、120〜139mg/dLを境界域としています。ただし、140mg/dLは全員に共通する治療目標ではありません[4]。

まず、心筋梗塞などの動脈硬化による病気をまだ起こしていない方の目標を示します。低・中・高リスクという区分は、今後病気を起こす可能性を、年齢や持病などから医師が評価したものです。家族性高コレステロール血症の方は、別に目標を検討します[4]。

まだ病気を起こしていない方の状況 LDLの目標
医師が低リスクと評価した方 160mg/dL未満
医師が中リスクと評価した方 140mg/dL未満
高リスクの方
糖尿病や慢性腎臓病などがある方
120mg/dL未満
糖尿病に加え、喫煙や糖尿病による
網膜・腎臓・神経の合併症がある方
100mg/dL未満

糖尿病だけの方と、糖尿病による腎臓の合併症もある方では、目標が異なることがあります。また、低リスクの目標が160mg/dL未満でも、150mg/dLを「異常なし」とするものではありません。診断と治療の目安を分けて考えるためです[4]。

心筋梗塞などの既往がある方は、再発予防のための目標になります

心筋梗塞などの再発を防ぐため、より低いLDLを目指します。日本動脈硬化学会の2022年版ガイドラインに続く、2026年掲載の新しい提言を基に、再発予防の目標をまとめました[4],[11]。

これまでの病気・現在の状況 LDLの目標
心筋梗塞・不安定狭心症の発症から1年以内 55mg/dL未満
心筋梗塞などの発症から1年以上たった安定期、
または動脈硬化による安定した狭心症
70mg/dL未満
上の安定期でも、再発の危険が特に高い方
(下の説明をご覧ください)
55mg/dL未満
動脈硬化が原因の脳梗塞、または
足の動脈が狭くなり症状がある病気
70mg/dL未満

安定期でも55mg/dL未満を目指す例は、家族性高コレステロール血症がある方、心筋梗塞・不安定狭心症を2回以上起こした方などです。心筋梗塞などの既往に加えて心臓の複数の血管が狭い場合や、動脈硬化が原因の脳梗塞・足の血管の病気を伴う場合も含まれます[11]。

この表の脳梗塞は、動脈硬化が原因のものを指します。すべての脳梗塞に同じ目標を一律に当てはめるものではありません。どの病気を起こしたのか、入院や手術をした時期も含めて、主治医に確認してください[11]。

発症から1年を過ぎたからといって、ご自身で目標を緩めたり、薬を減らしたりしないでください。再発歴なども踏まえて、主治医が目標と治療を見直します[11]。

同じLDL値でも、具体的にはこう違います

例1:LDL130mg/dLで、医師が低リスクと評価した方

診断基準では境界域ですが、低リスクの目標である160mg/dL未満は満たしています。すぐに薬が必要とは限らず、食事や運動を見直しながら、次の検査で経過を確認する場合があります。「目標を満たしているから、もう検査は不要」と考えず、判定と再検査の予定も確認しましょう[4]。

例2:同じLDL130mg/dLでも、糖尿病と糖尿病による腎臓の合併症がある方

この場合の目標は100mg/dL未満で、130mg/dLでは目標に届いていません。結果用紙の判定が軽くても、生活習慣や薬の内容を主治医と見直す必要があります。なお、心筋梗塞なども起こしている方は、前の表にある再発予防の目標を考えます[4],[11]。

例3:心筋梗塞から半年で、LDL90mg/dLの方

健診では「高い」と判定されない数値でも、新しい提言の目標である55mg/dL未満には届いていません。薬を飲んで90mg/dLに下がっている場合も、治療の目的は心筋梗塞の再発を防ぐことです。「正常になったから薬はもう不要」と判断せず、現在の目標を主治医に確認してください[11]。

LDLの目標や治療は、脂質異常症のコラムで詳しく説明しています。遺伝が関係する病気については、家族性高コレステロール血症のコラムもご覧ください。

血圧やHbA1cも、診断の数字と治療目標は違います

LDLだけではありません。高血圧や糖尿病でも、「病気を疑う数字」と「治療中に目指す数字」は異なります。次は成人の一般的な目安です[3],[12],[13]。

項目 診断を考える目安 治療中に目指す数値
血圧 診察室:上140mmHg以上、
または下90mmHg以上
家庭:上135mmHg以上、
または下85mmHg以上
診察室:上130mmHg未満、
かつ下80mmHg未満
家庭:上125mmHg未満、
かつ下75mmHg未満
HbA1c 6.5%以上で糖尿病を疑う
血糖値と併せて判断する
合併症予防のため、
一般に7.0%未満
年齢や低血糖の危険などで調整

血圧の治療目標は、日本の「高血圧管理・治療ガイドライン2025」に沿った数値です。例えば治療中の診察室血圧が136/84mmHgなら、高血圧の診断基準を下回っていても、一般的な治療目標には届いていません。ただし、1回の測定だけで薬を増減するわけではありません。家庭血圧や立ちくらみなども確認し、安全に下げられる目標を相談します[12]。

反対に、糖尿病の治療中でHbA1cが6.8%の方は、診断を考える6.5%を上回っていても、ご自身の目標が7.0%未満なら達成しています。異常の印がついていることだけを理由に、必ず薬を増やすとは限りません。治療が不要になったという意味でもありません[3],[13]。

HbA1cは、安全に達成できる方では6.0%未満、低血糖などの理由で治療を強めにくい方では8.0%未満を目標にすることもあります。高齢の方は認知機能や日常生活の状態なども確認し、妊娠中は別の目標を用います。詳しくは、高血圧と2型糖尿病のコラムをご覧ください[13]。

受診時には「私の目標はいくつですか」と確認しましょう

健診結果とお薬手帳に加えて、これまでの病気や入院・手術の時期、家庭血圧の記録をお持ちください。次の3点が分かると、次回の結果もご自身で見比べやすくなります。

  • 私のLDL・血圧・HbA1cの目標はいくつですか。
  • その目標にする理由は、どの持病や治療歴ですか。
  • 次はいつ検査を受け、どの結果なら早めに相談すればよいですか。

結果用紙の基準値と目標が違う場合は、用紙の余白などに、ご自身の目標をメモしておくと分かりやすくなります。基準内という判定だけで、通院や薬をご自身で中断しないでください。

よくある健診異常と追加の検査

ご自身が指摘された項目からお読みください。詳しい検査や治療は、各疾患のコラムでも説明しています。

血圧が高いと言われた方

血圧は緊張、運動、睡眠不足などで変わります。一回の値だけで結論を出さず、診察や家庭での測定を重ねて確認します。家庭血圧計がある方は、朝と夜に落ち着いて測り、記録をお持ちください。薬を飲んでいる方も、受診前に自己判断で休薬しないでください。

健診で上の血圧が140mmHg以上、または下の血圧が90mmHg以上の場合は、医療機関への相談を考える目安です。前の表にある高い数値の方、糖尿病・腎臓病などを伴う方は、特に早めに相談しましょう。診察では生活習慣、持病や薬の影響も確認します[1]。

検査や治療は、高血圧のコラムで詳しく説明しています。若い頃から高い、急に悪化した、薬を飲んでも下がりにくい場合に調べる原因は、二次性高血圧のコラムをご覧ください。

血糖やHbA1cが高いと言われた方

血糖は採血時の血液中の糖の量、HbA1cは主に過去1〜2か月の血糖の状態を反映する値です。血糖は、空腹時か食後かも含めて判断します。健診当日に食事を取った方は、何時に何を食べたかをお伝えください[3]。

空腹時血糖126mg/dL以上、HbA1c6.5%以上は、糖尿病を疑って調べる目安です。HbA1cの高値だけを繰り返し確認しても、それだけで糖尿病と確定することはできません。血糖値を含めて判断します。同じ日に血糖とHbA1cの両方が診断基準を満たす場合などは、その検査で診断できることもあります[3]。

必要に応じて再度採血し、糖負荷試験などを検討します。貧血などでHbA1cと実際の血糖の状態が合わない場合もあります。診断や治療は、2型糖尿病のコラムをご覧ください[3]。

コレステロールや中性脂肪が高いと言われた方

LDLコレステロールが高い状態が続くと、動脈硬化に関係します。中性脂肪は食事の時刻、飲酒、血糖の状態などにも左右されます。採血の条件や過去の結果を確認し、必要に応じて空腹時に測り直します。非常に高い場合は、受診を後回しにしないでください[1],[4]。

治療の必要性や目標は、脂質の値だけでなく、年齢、喫煙、血圧、糖尿病・腎臓病の有無、心筋梗塞などの既往から判断します。同じLDLの値でも、食事や運動から始める方と、早期に薬を併用した方がよい方がいます[4]。

LDLが著しく高い、血縁者にも高い方がいる、家族が若い年齢で心筋梗塞を起こした場合は、遺伝が関係する病気も考えます。脂質異常症と家族性高コレステロール血症のコラムで詳しく説明しています[4]。

尿タンパク・尿潜血、腎臓の数値を指摘された方

尿タンパクは尿にタンパク質が出ている結果、尿潜血は血液の成分が含まれる可能性を示す結果です。運動や月経などで一時的に陽性になる場合もあります。異常が続くときは、尿を採り直し、タンパクの量や尿の中の細胞を確認します[5]。

クレアチニンとeGFRは、腎臓が老廃物を排出する働きを考える手掛かりです。eGFRは年齢やクレアチニンなどから計算した推定値で、筋肉量などの影響も受けます。eGFR60mL/分/1.73m²未満、または尿タンパクなどの腎障害を示す異常が3か月を超えて続くと、慢性腎臓病の診断を考えます。

一回の結果だけで慢性腎臓病と決めるものではありません[5]。

ただし、腎機能が急に悪くなっている場合は、3か月待って確認するわけではありません。以前の結果、尿の量、むくみ、薬の変更なども確認します。慢性腎臓病や急性腎障害、尿タンパク、血尿・尿潜血のコラムで、検査や原因を詳しく説明しています[5]。

肝機能の数値が高いと言われた方

AST、ALT、γ-GTPなどが高いときは、脂肪肝、飲酒、肝炎ウイルス、薬やサプリメントの影響などを確認します。飲酒しない方でも、体重や腹囲、血糖、脂質の異常が関係する場合があります[6]。

日本肝臓学会の「奈良宣言2023」では、ALTが30U/Lを超えた場合に、まずかかりつけ医などで確認することが勧められています。経過、肝炎ウイルス検査の受検歴、飲酒量、服薬を確認し、必要に応じて腹部エコーなどを行います。詳しくは、肝機能障害のコラムをご覧ください[6]。

貧血を指摘された方

ヘモグロビンが低い場合は、鉄の不足、月経や消化管からの出血などの原因を確認します。軽い貧血では症状がないこともあります。疲れやすさ、動いたときの息切れ、動悸があればお伝えください[7]。

全員が鉄剤を飲めばよいわけではありません。血液検査で原因を調べ、出血が疑われるときは、その場所を確認します。原因や検査は、貧血のコラムで説明しています。腎臓の病気に伴う貧血は、腎性貧血のコラムもご覧ください[7]。

心電図の異常を指摘された方

心電図の異常には、すぐに治療が必要なものから経過をみるものまであります。所見名と、動悸、胸の痛み、失神などの症状を確認し、必要に応じて心電図を取り直したり、心エコーや日常生活中の脈を記録するホルター心電図を行ったりします[8]。

心房細動は症状がなくても脳梗塞のリスクに関係するため、治療が必要かを評価します。不整脈と心房細動のコラムで、検査や治療を詳しく説明しています[8]。

胸部X線で肺の影を指摘された方

肺の影には炎症の痕、結節なども含まれ、影があるだけで肺がんと決まるわけではありません。「要精密検査」であれば、過去の画像と比べ、必要に応じて胸部CTなどで大きさや形、変化を調べます。以前に撮影した病院や時期もお伝えください[9]。

追加の検査を行うか、一定の間隔で画像を確認するかは、結果から決めます。肺結節・肺の影を指摘された方へと肺がんのコラムで、検査の進め方を詳しく説明しています[9]。

便潜血が陽性だった方

便潜血は便に血液が混じっていないかを調べる検査です。2日分のうち1回だけ陽性でも、精密検査が必要です。一般には大腸内視鏡で大腸がんやポリープなどを調べます。「痔があるから」と、ご自身で原因を決めないでください[10]。

便潜血検査を受け直して陰性になっても、最初の陽性を否定することはできません。最近大腸内視鏡を受けた方は、その結果や時期をお持ちいただき、次の対応を相談してください。当院では必要に応じて、内視鏡検査ができる消化器内科へ紹介します[10]。

受診時に持参していただきたいもの

健診結果は、異常のついたページだけでなく、全体をお持ちください。次の資料があると、経過や原因を確認しやすくなります。

持っていくもの 確認できること・準備のポイント
今回と過去の健診結果 前回・前々回の結果があれば、数値の変化を比べられます。
紹介状・精密検査の案内 健診施設からの指示や、詳しく調べたい項目を確認します。
お薬手帳・薬やサプリの情報 市販薬、漢方薬も含めます。箱・袋・写真でも構いません。
家庭血圧・体重の記録 日頃の状態や、最近の変化を確認できます。
気になることのメモ 症状、飲酒、体重の変化、家族の病名や発症年齢など。

受診のために薬を自己判断で中止したり、直前だけ食事を極端に減らしたりする必要はありません。再検査に向けた食事や服薬の準備は、検査を行う医療機関からの案内に従ってください。

再検査で確認し、その後の治療を決めます

最初の受診では、結果と症状を確認し、必要な項目を測り直すことがあります。指摘された内容に合った血液・尿検査や心電図などから始め、結果に応じてエコーや専門施設での検査につなげます。

生活習慣の改善と再検査で経過をみる方もいれば、血圧や血糖、脂質を改善する薬を併用する方もいます。薬の種類、飲み方、続ける期間は、診断や数値、腎臓・肝臓の状態などによって変わります。健診の判定だけで全員に同じ薬を使うものではありません[1],[3],[4]。

生活習慣を見直している間も、再検査の予定を決めておくことが大切です。何を改善するか、いつ測り直すか、どのような症状があれば早く連絡するかを診察で確認しましょう。薬を始めた方は、効果だけでなく、副作用や続けやすさも相談できます。

循環器専門医
院長 浦 祐次郎から一言
「受診したら、すぐ薬を飲むことになるのでは」と気が重い方もいると思います。まずは治療が必要かを確認するところからです。薬を使うときも、何を防ぐためか、生活の見直しとどう組み合わせるかを説明します。できそうなことから一緒に考えましょう。

食事や運動は何から変えればよいでしょうか

食事は、指摘された項目に合わせて一つずつ

すべてを一度に変えるより、普段よく口にするものから見直すと続けやすくなります。取り組みやすい工夫の例をまとめました[1],[4],[5]。

気になる項目 食事で見直すことの例
血圧 塩分を減らす。麺類の汁を残すなど、日頃の食べ方を見直す。
血糖・中性脂肪 甘い飲み物、間食、飲酒量を振り返る。飲み物を無糖にするなど。
LDLコレステロール 脂身の多い肉や加工食品の取り方など、食事全体を確認する。
腎機能の低下 タンパク質やカリウムの調整が必要か、まず診察で確認する。

腎機能が低下している方も、ご自身で一律にタンパク質やカリウムを制限する必要はありません。持病によって食事の調整は変わります。極端な制限やサプリメントの使用を始める前に相談してください[4],[5]。

運動は今の体力と病気の状態に合わせる

症状がなく、運動を制限する病気がなければ、歩く機会を増やす、座りっぱなしの時間を短くするなどから始められます。厚生労働省の運動ガイドでは、成人に歩行などの身体活動を1日60分以上、目安として約8,000歩が勧められています。ただし、家事や通勤なども含む目安で、運動習慣のない方が最初から達成しなければならない数字ではありません[14]。

体力、年齢、関節の状態に合わせて、今より少し多く体を動かすところから調整します。強い高血圧、心電図異常、胸の痛みや息切れを指摘された方は、運動の強さを上げる前に相談してください。検査結果と体力を確認し、安全に続けられる活動を選びましょう[8],[14]。

喫煙や飲酒も検査結果と一緒に考える

喫煙は、血圧や脂質の異常がある方の心臓・血管の病気のリスクにも関係します。飲酒は、中性脂肪や肝機能、血圧を考えるときに確認したい習慣です。量を正確に覚えていなくても、飲むお酒の種類、1回の量、週に何日飲むかをお伝えください。禁煙の方法は、ニコチン依存症・禁煙治療のコラムで詳しく説明しています[1],[4],[6]。

よくある質問

Q毎年同じ異常を指摘されていますが、症状がなければ大丈夫ですか

A

異常が続いていることも、確認したい理由になります。高血圧、糖尿病、腎臓病などは、症状が乏しい時期から対応が必要な場合があります。前年より大きく悪くなっていなくても、健診の結果とこれまでの経過を一度相談してください[1],[3],[5]。

Q再検査を受けたら、一生薬を飲むことになりますか

A

再検査だけで薬が必要になるわけではありません。生活習慣の改善で経過をみる場合や、一時的な異常で治療が不要な場合もあります。慢性的な病気と診断された場合は、長く治療することがありますが、薬の量や継続はその後の状態に合わせて見直します[1],[3],[4]。

Q検査は痛いですか。入院しなければいけませんか

A

採血には針を刺す痛みがありますが、尿検査、心電図、通常のエコーには大きな痛みはありません。最初の確認は外来で進められることが多く、入院が必要かは病状と検査の種類によって決まります。便潜血陽性などで専門検査が必要な場合は、その検査を行う施設で準備や負担を説明します。

Q家族も同じ項目が高いのですが、遺伝でしょうか

A

体質に加えて、家族で似た生活習慣を持つ影響もあります。LDLコレステロールが著しく高い場合などには、遺伝が関係する病気も考えます。家族の病名、発症した年齢、若い年齢での心筋梗塞や突然死があったかを、分かる範囲でお伝えください[4],[8]。

Q食事を改善してから受診してもよいですか

A

生活の見直しを始めることは大切ですが、要精密検査・要治療の方は、まず受診の予定を立ててください。特に便潜血陽性や、急な腎機能の悪化などは、食事だけで様子をみる結果ではありません。生活改善と必要な検査を並行して進めます[1],[5],[10]。

Q健診で異常があったら、運動をやめた方がよいですか

A

異常の種類や程度によって異なります。症状がなく、制限が必要な病気がなければ、普段の歩行などを続けられることが多いです。胸の痛み、強い息切れ、めまいがある場合は運動を控え、受診してください。心電図異常などを指摘された方は、新しく激しい運動を始める前に相談しましょう[8],[14]。

Qどのような症状なら救急車を呼ぶべきですか

A

強い胸の痛み、急な呼吸困難、突然の手足の麻痺、言葉が出ない、意識がおかしい場合は、救急要請してください。健診の結果が正常でも、このような症状が出たときは同じ対応が必要です[2]。

健診で指摘された項目に関連する疾患・症状コラム

健診で指摘された項目や、気になる症状について、詳しくは下記のコラムをご覧ください。表にある病気と決まったわけではありませんので、ご自身の結果に合わせてお読みください。

健診で指摘された項目 関連する疾患コラム 症状・検査結果のコラム
血圧が高い 高血圧
二次性高血圧
腎動脈狭窄症・腎血管性高血圧
血圧が高い
血糖・HbA1cが高い 2型糖尿病 血糖値が高い
コレステロール・
中性脂肪が高い
脂質異常症
家族性高コレステロール血症
コレステロール・中性脂肪が高い
腎機能が低下している 慢性腎臓病
急性腎障害
薬剤性腎障害
腎臓の数値が悪い(クレアチニン・eGFR)
むくみ
尿タンパクが陽性 慢性腎臓病
糖尿病性腎症
IgA腎症
肥満関連腎症
尿タンパクを指摘された
尿潜血が陽性・
血尿がある
IgA腎症
腎結石・尿路結石症
膀胱炎
血尿・尿潜血
肝機能の数値が高い 肝機能障害 疲れやすい・だるい(疲労感)
食欲がない(食欲不振)
貧血を指摘された 貧血
腎性貧血
貧血を指摘された・貧血が気になる
疲れやすい・だるい(疲労感)
心電図に異常がある 不整脈
心房細動
発作性上室頻拍
動悸
気を失う(失神)
心臓が大きい 心不全 息切れ・息苦しい
むくみ
胸部X線で肺の影・
肺結節を指摘された
肺結節・肺の影を指摘された方へ
肺がん
長引く咳(せき)
痰に血が混じる(血痰)
尿酸値が高い 高尿酸血症(痛風)と痛風腎 尿酸値が高い
体重・腹囲が増えた 2型糖尿病
脂質異常症
肥満関連腎症
体重が増える(体重増加)

当院では健診結果をまとめて確認します

当院では、血圧、血糖、脂質、心電図、腎機能、尿検査、胸部X線などの指摘について、結果と体調を確認します。循環器・腎臓・呼吸器の病気が関係しているかも考え、必要な再検査につなげます。大腸内視鏡など当院で行わない検査が必要な場合は、適切な医療機関を紹介します。受診後も、検査の結果に合わせて治療や生活の相談を続けていきます。

福岡市で健診異常の相談・再検査なら|うらマイハートクリニックの特徴

うらマイハートクリニック(福岡市早良区藤崎・原)は、内科・循環器内科・腎臓内科・呼吸器内科を診療し、心臓リハビリテーションにも対応するクリニックです。

院長(浦 祐次郎)は、循環器専門医・総合内科専門医・心血管インターベンション治療学会認定医・TAVI実施医/指導医・SHD心エコー図認証医・心臓リハビリテーション指導士として、九州医療センターで13年間、小倉記念病院で1年半にわたり、重症心疾患の診療に従事してきました。副院長の浦 雅紀子は腎臓内科医として、福岡山王病院で約5年間、九州医療センターで6年間にわたり、心腎連関を踏まえた包括的な腎臓病診療に従事してきました。

現在はうらマイハートクリニックにて内科医2名体制で円滑な診療に努めています。

  • 院内での迅速な検査体制:BNPなど含む当日結果のわかる多様な血液検査、心臓を含む各種エコー検査、総合病院レベルの64列CT(冠動脈CT含む)に対応。
  • 治療後のサポート:心臓リハビリ施設「ReHeart Gym」で専門スタッフが体力回復・再発予防を支援。
  • 通いやすい診療体制:診療開始は8時30分から、水曜は20時まで診療。駐車場11台完備。発熱症状のある方の専用入口あり。

健康診断で異常を指摘された方、再検査の時期や受診先に迷っている方、毎年同じ項目を指摘されている方は、福岡市早良区のうらマイハートクリニックまでお気軽にご相談ください。

この症状でお悩みですか?

当院の専門外来では最適な治療プランをご提案しております。

参考文献

[1] 厚生労働省.標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版).第2編 健診.別紙5 健診結果とその他必要な情報の提供(フィードバック)文例集等. 原文

[2] 総務省消防庁.救急車を上手に使いましょう〜救急車 必要なのはどんなとき?〜.2025. 原文

[3] 日本糖尿病学会.糖尿病診療ガイドライン2024.第1章 糖尿病診断の指針. 原文

[4] 日本動脈硬化学会.動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版. 原文

[5] 日本腎臓学会.エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023.第1章 CKD診断とその臨床的意義. 原文

[6] 竹原徹郎.奈良宣言2023とNAFLDの呼称変更.日本内科学会雑誌.2024;113(1):10–15. 原文

[7] National Institutes of Health. What Is Anemia? NIH News in Health. 2025. 原文

[8] 国立循環器病研究センター.不整脈.病気について. 原文

[9] 国立がん研究センター がん情報サービス.肺がん検診について. 原文

[10] 国立がん研究センター がん情報サービス.大腸がん検診について. 原文

[11] Tanaka A, Oyama K, Yakushiji Y, et al. Lipid Management for Secondary Prevention in Atherosclerotic Cardiovascular Disease: A Scoping Review and Scientific Report. J Atheroscler Thromb. 2026;33(3):336–364. doi:10.5551/jat.65908. 原文

[12] 厚生労働省.第15回循環器病対策推進協議会 資料1.コア指標の選定及び今後の中間評価の進め方について.2025. 原文

[13] 日本糖尿病学会.糖尿病診療ガイドライン2024.第2章 糖尿病治療の目標と指針. 原文

[14] 厚生労働省.健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023.2024. 原文

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