ナトリウムの異常の原因・検査・受診の目安|福岡市早良区
この症状で考えられる主な病気
下線のある病名には、詳しいコラムがあります。
「血液検査でナトリウムが低いと言われた」「Naという数値が高い」「塩分を増やせばよいのでしょうか」。ナトリウムは、体の水分バランスや神経・筋肉の働きに関わるミネラルです。血液中の値は、食べた塩分の量だけでなく、水分、薬、心臓や腎臓、ホルモンの働きにも左右されます。高い場合と低い場合では対処が違うため、原因を確認してから食事や水分を調整します[1][2]。
この記事の要点
- ナトリウムは体の水分バランスに関わり、高くても低くても体調に影響することがあります。
- 異常の程度や変化の速さによっては、症状がなくても早急な確認が必要です。
- 血液・尿の検査と、薬、脱水やむくみの有無から原因を調べます。
- 当院では腎臓内科医が、心臓・腎臓の状態も踏まえて水分や薬の調整を考えます。
この記事を書いた医師
うらマイハートクリニック副院長 腎臓内科医 浦 雅紀子
(日本内科学会 認定内科医、難病指定医、身体障害者福祉法指定医師)
腎臓内科医副院長 浦 雅紀子から一言「ナトリウムが低いなら、塩を多くとればよいですか」と迷うことがあると思います。体に水分がたまって薄まっている場合もあり、塩分を増やせばよいとは限りません。検査結果と体の状態から、今必要な対応を確認しましょう。
1.受診の目安・何科に相談する?
検査で異常を指摘されたら、再検査や受診の時期を確認してください。医療機関から急いで受診するよう連絡があった場合は、症状がなくても受診してください。頭痛、吐き気、ふらつき、強いだるさがある場合も早めに相談しましょう。意識がおかしい、けいれんがある場合は救急要請してください[1][2]。
2.原因と考えられる病気
関連する病気の詳しい解説
| 心不全 | 慢性腎臓病(CKD) |
| 糖尿病性腎症 | 高血圧性腎硬化症 |
| SIADH(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群) | 尿崩症 |
| ネフローゼ症候群 | 副腎機能不全 |
| 肝硬変 | 感染性胃腸炎 |
| 甲状腺機能低下症 | 糖尿病 |
| 低ナトリウム血症・高ナトリウム血症 | – |
症状や検査結果の特徴と、考えられる主な原因をまとめました。
| 症状・検査の特徴 | 考えられる主な原因・病気 |
|---|---|
| 下痢・嘔吐、食事量の低下、発汗の後に変化した | 水分と塩分の不足による変化[1][2] |
| 利尿薬などを使っている | 薬による低ナトリウム血症など[1] |
| 心不全や進行した腎臓病があり、むくみもある | 進行した腎臓病(糖尿病性腎症、高血圧性腎硬化症など)や心不全に伴う、水分の蓄積[3][4] |
| 明らかなむくみがなくてもナトリウムが低い | SIADH(水分をためるホルモンが必要以上に働く病気)、副腎機能不全など[1][5] |
| 水分がとれない、尿が多い、発熱が続く | 水分不足、尿崩症(尿が多くなり水分を失う病気)など[2][5] |
| 寒がり・むくみ、または高血糖と多い尿がある[1][2] | 重い甲状腺機能低下症、糖尿病など。原因によりナトリウムが低くなる場合と高くなる場合があります |
低ナトリウム血症は、体に水分がたまっている場合にも、脱水で塩分と水分を失った場合にも起こります。高ナトリウム血症では、水分不足などを確認します。同じ数値の異常でも原因は一つではなく、水分の制限と補給のどちらが必要かを判断します[1][2]。
下線のある病名から、詳しいコラムをご覧いただけます。
SIADHや尿崩症によるナトリウムの変化については、ナトリウムの異常のコラムで詳しく説明しています。
3.診察と検査で何を調べる?
すべての方に同じ検査を行うわけではありませんが、症状やこれまでの検査結果を確認し、必要な検査を選びます[1][2]。
| 確認すること・検査 | この診察・検査でわかること |
|---|---|
| 血液の再検査 | ナトリウム、血糖、腎臓の働きなどを確認します |
| 薬・脱水・むくみの確認 | お薬手帳、飲水量、尿量、体重の変化を確認します |
| 必要な尿・ホルモン検査[1][2][5] | 尿へ出る塩分や水分、ホルモンの働きを調べます |
カルシウムやマグネシウムの検査値については、カルシウムの異常、マグネシウムの異常のコラムもご覧ください。
腎臓内科医副院長 浦 雅紀子から一言ナトリウムの異常では、症状の有無だけでなく、数値の程度や変化の速さから緊急性を判断します。治療では、数値を急に変えすぎないことも大切です。必要に応じて入院での治療につなぎ、検査で経過を確認しながら、安全に調整していくことを重視しています。
4.受診までにできること・伝えていただきたいこと
検査結果、過去の数値、お薬手帳をお持ちください。最近の食事量、水分量、下痢・嘔吐、体重や尿量の変化も伝えてください。自己判断で塩分や水分を大幅に増減したり、薬を中止したりせず、検査結果に合った方法を相談しましょう。
5.よくある質問
あわせて確認したい健診結果
福岡市でナトリウムの異常のご相談なら|うらマイハートクリニック
うらマイハートクリニック(福岡市早良区藤崎・原)は、内科・循環器内科・腎臓内科・呼吸器内科を診療するクリニックです。
当院では腎臓内科医がナトリウムと腎機能、薬、体の水分の状態を確認します。循環器内科とも連携し、心不全などの持病も踏まえて診療します。
ナトリウムの異常を指摘された方、水分や薬の調整に迷っている方は、福岡市早良区のうらマイハートクリニックまでお気軽にご相談ください。
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当院の専門外来では最適な治療プランをご提案しております。
参考文献
[1] 角 浩史、冨永 直人. I.低ナトリウム血症~その病態に基づいた鑑別診断~. 日本内科学会雑誌. 2022;111(5):902–911.
[3] 日本腎臓学会. エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023.